経済は感情で動く
- 2008/07/12(土) 08:54:00
経済は感情で動く―― はじめての行動経済学のコメント
評価:C
コメント:書いてあることは結構面白いし、こんな状況で自分だったらどうするか、なんてことを考えながら読み進めると、いろいろ不思議な感覚に陥る。
というのも、自分の(あるいは大衆の)行動が、客観的にみれば非合理的であるからである。例えば、同じ1万円を損するのでも、損の仕方によって感情が異なる。本書の最初に書かれていることだが、劇場のチケットを無くした場合と、チケットは購入していないが現金を無くした場合を考えてみましょう。とりあえず、チケット代は1万円。無くした現金も1万円としましょう。
さて、それぞれの場合、劇場のチケットを買い直しますか?という設定です。
経済は感情で動く
もし、チケットを買い直すのであれば、どちらの場合でも1万円余計に支払ったことになります。また、チケットを買い直さない場合でも、1万円を失ったことには違いありません。だから、チケットを無くした場合と現金を無くした場合、どちらも状況は等しいと考えられるのです。なので、どちらの状況であっても、チケットは買い直すか買い直さないか、合理的に考えればどちらか片方の行動しかとらないはずです。
しかし、人間の行動は不思議なもので、チケットを買い直すかどうかは、それぞれの状況に応じて正反対の結果が出るそうです。つまり、人間の行動は非合理的というか、合理性を前提とした理論では説明できないのです。
というように、いろいろ興味深い事例が多く、内容にケチをつけるつもりはありません。でも、私の評価があまり高くないのは、文章の読みにくさです。単に、訳者との相性が悪かったのでしょう。
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